ハンガーパイプを自分でつけたいんだけど、つけたいと思っているところにちょうど下地がなくて困った…
そんな時は、実は初心者の方でもそれほど難しくなく、かつしっかりと取り付けられる方法があります。
それは
板を渡してその木にハンガーパイプを取り付ける方法です。
これなら下地の位置を気にせずに好きなところにハンガーパイプをつけることができるうえに、強度も保てます。
ということで今回は、付けたいところに下地がなくてもしっかりとハンガーパイプを取り付ける方法とポイント、用意する道具についてまとめます。
※今回は取り付け場所の間口(幅)が、〜120センチ程度と狭い場合を想定しています。
付けたい位置に下地がないときのハンガーパイプの取り付け方
下地は通常、平面の場合はだいたい45センチの間隔で根太(下地となる木)が通っているんですが、クローゼットやトイレなどの狭い空間は、どこに下地があるのかはまちまち。
たまたま取り付けたい場所ドンピシャで下地があればいいけれど、なかなかそううまくはいきませんよね。
そんな時は、12ミリくらいの厚さの板をハンガーパイプを取り付けたい高さに縦断してつける方法が確実です。
この方法は、ハンガーパイプだけでなくほかのDIYにも広く応用できる方法です。
例えば、トイレや廊下の手すりの後付け。
参照: 下地が無い場所への手すり設置::八王子市、日野市で注文住宅、マイホームなら健康住宅の新井建設
荷重のかかる場所で、強度が必要だけど下地の位置が良くない場合によく使われています。
わが家はこの方法でウォークインクローゼットにL字の枕棚をつけました。
それではさっそく
✅ 準備するもの
✅ 取り付け方
についてくわしく説明していきます。
① 準備するもの〜ハンガーパイプDIY〜
まずは準備するものを、道具と材料それぞれ見ていきます。
道具
✅ 下地チェッカー
✅ スケール(メジャー)
✅ (脚立)
✅ (軍手)
✅ インパクトドライバー
✅ ドリルビット
✅ パイプカッター
✅ ペン・えんぴつ
インパクトドライバーは必須です。
電動ドライバーではなく「インパクトドライバー」が必要なので、持っていない方はお近くのホームセンターで貸し出しサービスがないか調べてみるのも手です。
パイプカッターは、ハンガーパイプを切断する道具ですが、それほど高くないので購入しても良いと思います。
パイプが楽々、しかもキレイにカットできます♪複数箇所つける人は必須!
ドリルビットは、インパクトドライバーの先に付けることができる穴を開けるためのアタッチメントです。
これからちょこちょこDIYやりたいという方は、ドリルビットは持っておくと重宝します。
材料
✅ 12ミリ厚の板
✅ 木工用ビス(32ミリ以上)
✅ ハンガーパイプ 25ミリ
✅ エンドソケット(25ミリ用)×2
✅ マスキングテープ
板の幅は、取り付け場所の奥行きと同じ長さを用意しましょう。
この写真はウォークインに枕棚をつけた時のものです。
ホームセンターだとカットしてくれるので、事前に測ってから買いに行ってカットしてもらうと楽です。
高さはお好みですが、ハンガーパイプのソケットよりも大きければ大丈夫ですが、個人的には、10センチくらいはあったほうが良いと思います。
また色もお好みで。
あえて目立つ色で巾木のように主張させるもよし、壁紙に合わせて白にしてできるだけ存在感を消しても良いかと。
ビスは頭の色を板の色と同じにすると目立たなくてよいし、もっときれいにおさめたいならネジの頭にキャップをつけても。
ビスの頭にパチっとはめるだけのものや
ビスにワッシャーをかませてそれにかぶせるようにつけるタイプもあります。
対応しているビスの太さがあるので、ビスにあったものを選びましょう。
ハンガーパイプは、狭い場所であれば25ミリあれば十分だと思いますが、太めがよければ32ミリでも。
ソケットはパイプの太さに合ったものを選んでくださいね。
こういうやつです。
② 取り付け方〜ハンガーパイプDIY〜
次に取り付け方法です。
ざっくりとした流れは下記の通り。
1️⃣ 下地の場所を探す
2️⃣ 板の取り付け位置を決める
3️⃣ ビスを留める位置を板に書き込む
4️⃣ ドリルビットで下穴を開ける
5️⃣ 板を固定する
6️⃣ ハンガーパイプをカットする
7️⃣ 板にソケットを固定する
所要時間は15〜30分といったところでしょうか。
ハンガーパイプの取り付け位置は肩の高さくらいになるので、作業中腕を上げている時間が長くて腕が思いのほか疲れると思います…
がんばれ!
1. 下地の場所を探す
まず下地チェッカーで下地を探します。
板は最低でも左右二ヶ所にビス留めをするので、二ヶ所探します。
この時オススメなのが、
💡下地の位置にマスキングテープを貼る方法
取り付け位置の少ししたあたりに、少し長めに下地のキワキワに貼っておくと、どこが下地なのか一目瞭然。
あとから剥がすのも楽チンです。
2. 板の取り付け位置を決める
下地を見つけたらこんどは取り付け位置を決めます。
パイプの高さをどのくらいの位置に付けたら使いやすいかを考慮して決めてください。
パイプの上にある程度スペースがないと、ハンガーをかけるときに不便なので、使うハンガーの種類にもよりますが、10センチ程度は開けておいたほうがよいです。
位置を決めたらここでもマスキングテープが活躍!
板の上下、左右の四ヶ所にテープを貼って位置の印をつけましょう。
💡マステは事前にちぎって手の甲に貼っておくと楽です。
これを左右両方行います。
3. ビスを留める位置を板に書き込む
位置が決まったらこんどはビスを留める位置を板に書き入れます。
板を壁の取り付け位置に当てながら、先程壁に貼った下地の位置のマスキングテープを見てビスの位置ができるだけ下地のど真ん中にくるように印を書いてください。
鉛筆やボールペンで書き込んでも、後からソケットで隠れるので気にせず書いてOK。
これも左右行います。
間違えないように板にマステを貼って「右・左」を書き入れておいた方がいいかも。
4. ドリルビットで下穴を開ける
ビスの位置が決まったらこんどは板に印をつけた場所に下穴を開けます。
気をつけるのは2点!
1️⃣ ビスより太いドリルビットを使わないこと。
2️⃣ 穴を開けるときに床に穴を開けないように気をつけること。
一つ目は言わずもがななんですが、相当細めのドリルビットでも大丈夫です。
穴が大きすぎるとビスがゆるゆるになって効かなくなるので気をつけてください。
二つ目も当たり前といえば当たり前なんですが、床に板を直接置いて穴を開けたりしないように(笑)
穴の下にいらない木材を置くか、段差のある場所に置いて穴を開ける部分の下を浮かせた状態で穴を開けましょう。
5. 板を取り付け位置に固定する
下穴を開けたらいよいよ板を壁に固定します。
2で貼った取り付け位置のマスキングテープに合わせて板を壁に当ててビスを打ち込みましょう!
💡事前に穴にビスを刺してから構えるとやりやすいです。
特に一人で取り付ける場合は、板を押さえながら不安定なビスの頭にインパクトドライバーの先を合わせるのが大変なので、先に刺しておくと楽です♪
また、道具の説明でもお伝えしていますが、電動ドライバーじゃなくて「インパクトドライバー」を用意してくださいね。
下地にビスを留めるには、石膏ボードの奥の木にかなり「バリバリ」打ち込むことになるので、電動ドライバーだと弱すぎます。
ごっついヤツを想像される方も多いと思いますが、小型で軽いタイプでDIY程度なら十分なパワーのあるものも売っていますよ。
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6. ハンガーパイプをカットする
ハンガーパイプを取り付け位置の幅に合わせてカットします。
まずはスケール(メジャー)で幅を測ります。
できるだけ取り付け位置の近くで測ってください。
実寸からマイナス2〜3ミリして、パイプに印をつけます。
※大きすぎて入らないと最悪なので、左右に1ミリ程度余裕を持たせてカットすることをおすすめします。
印はカッターでギコギコと傷をつけてもいいし、ボールペンで書いてもOK。
パイプカッターをパイプが入るまで広げたら、パイプカッターの歯に印をあてながら少しずつ締めていきます。
少し食い込むくらいに絞めたら、ハンガーパイプを片手で固定して、もう片方の手でパイプカッターをクルッと回転させます。
回したらもう少し締めてまた回します。
その繰り返しで少しずつ切れ目を深くしていきます。
💡完全にカットされるとポキっと折れたパイプが床に落ちるので、床が傷つかないように何か敷いた上で、床の近くで作業しましょう。
7. 板にソケットを固定する
さぁ〜あとはソケットの取り付け!
ソケットを一つ持ち、ハンガーパイプを取り付けたい位置に当てて印を板に書き込みます。
💡印がソケットに隠れるとビスを打つときに見えなくなるので、ソケットの上と横のキワに合わせて鉛筆で薄く小さく印を書くと良いです。
左右の位置を合わせるには、片方の印が木の板の何センチのところにあるかを測り、それと同じセンチの位置に来るように反対側にも印を書き込みましょう。
※ソケットをビスで固定する前に、はかり間違いがないか、一度パイプを印に当てて水平感を見てみてください。
ビスどめしてから斜めになっていることに気づくと、やり直しがつらいです…
右利きの方は左のソケットをまず取り付けましょう。
取り付けたら、カットしたパイプの右側に残りのソケットを通します。
そして取り付けた左側のソケットにパイプをはめて、右側のソケットを取り付け位置に合わせて固定したら完成!
💡一人で取り付ける場合、二つ目のソケットを固定するのが少ししんどいので、ソケットの穴一つだけ下穴を開けておくと楽です。
まとめ: DIY初心者でもOK!下地の位置を気にせずにハンガーパイプをつける方法
取り付けたいところ下地がない場合のハンガーパイプの取り付け方法をご紹介しました。
カンタンかと?言われたら、慣れない方にとっては決して簡単とは言えないし、自分でやるにしてもそれなりに費用もかかります。
ですが、道具は一度揃えればよいし、材料代と自分の労力だけで取り付けられるのは節約という面でも魅力的だし、自分の手で自分の部屋、お家を作っていくのはそれはそれで尊いことかと♪
この記事がDIY初心者の方の参考になれば幸いです。
注意: 今回は間口が〜120センチ程度の狭い場所に取り付ける場合の説明です。
それ以上の間口の場合は、ハンガーパイプの中央にセンターブラケットを別途取り付けが必要になりますのでご注意ください。