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何にいくらかかった?住宅購入時の登記費用の内訳を公開

住宅を購入する際、土地や物件価格の他にいろんな諸費用が必要になります。
その中でも比較的高額になってくるのが『登記費用』です。
でも不動産購入の経験がない方にとっては、登記費用は馴染みがなく、???がいっぱい。
- 中身はいったいどんなものなの?
- 何にいくらくらいかかるの?
- 計算方法は?
わが家は3000万程度の建売を購入しましたが、登記費用は全部合わせると50万円以上かかりました。
そこで、馴染みのない『登記費用』がどんなものなのか、わが家がマイホーム購入時にかかった登記費用の内訳を見ながら、どの登記がどんな時に必要なのかをご紹介していきます。
- 住宅ローンを組んだわが家の登記費用の内訳例
- どんな時に必要?登記項目それぞれの説明
- わが家の場合の司法書士・家屋調査士への報酬額
- 『登録免許税』の計算方法
- 自分でもできる?節約できる可能性のある登記について

これから住宅購入を考えている方は、登記費用のイメージや大まかな費用がつかめると思います。
ぜひ最後までお読みくださいね。
何にいくらかかったのか?登記費用の概要と一覧
それでは早速、わが家の登記費用の例をみながら、どんな項目にいくらかかったのかをみていきたいと思います。
まず、わが家の住宅購入にかかる登記費用の概要と一覧から。
- 購入物件 新築一戸建ての建売
- 購入費用 3180万円
- 司法書士 ハウスメーカー指定の方
- 家屋調査士 ハウスメーカー指定の方
- 登記費用 約51万円
司法書士へ支払った登記費用
- 司法書士報酬 204,072円
- 免許税・印税 219,300円
合計 423,372円
項目 | 報酬額 | 免許税・印税 | |
---|---|---|---|
1 | 所有権移転 | 48,000 | 170,000 |
2 | 共有者持分一部移転 | 25,000 | 4,900 |
3 | 所有権保存 | 25,800 | 12,700 |
4 | 抵当権設定① | 38,600 | 28,600 |
5 | 抵当権設定② | 28,000 | 3,100 |
6 | 交通費・送料・受領書 | 10,000 | – |
7 | 登記事項証明書(12通) | 8,000 | – |
8 | 登記事項証明書手数料 | 6,000 | – |
小計 | 189,400 | 219,300 | |
消費税 | 14,672 | – | |
合計 | 204,072円 | 219,300円 |
家屋調査士へ支払った登記費用
- 家屋調査士報酬 92,500円
項目 | 報酬額 | |
---|---|---|
9 | 表題登記費用 | 92,500 |
登記項目の説明
次に、各登記項目がどんな登記なのか?どんな時に必要になるのか、免許税・印税はどう計算されるのかを説明していきます。
なお、わが家は住宅ローンを組んで住宅を購入していますので、ローンに関わる登記項目が含まれています。
一般的には住宅ローンを組む方が多いので、当てはまる方が多いかとは多いますが、必ずしも必要ない項目もあります。
①所有権移転
項目 | 司法書士報酬額 | 登録免許税 |
---|---|---|
所有権移転登記 | 48,000円 | 170,000円 |
まずは『所有権移転登記』について。
この登記は、土地や建物などの不動産所有者が変わった際に、新たな所有者の情報を登録する手続きになります。
この登記は登録免許税が比較的高額になる項目のひとつです。
登録免許税は、土地や建物の評価額(購入額とは異なる)に税率をかけて計算します。

わが家の場合、この『所有権移転登記』だけで、登記費用全体の約4割にもなります。
各ご家庭によって登記費用に大きな差が出るのは、この所有権移転登記費用によるところが大きいようです。
売主から土地を購入した場合は、土地の移転登記、中古物件など建物も以前の所有権から購入した場合は建物の移転登記も必要になります。
登録免許税は現在減税措置があり、税率は通常2.0%なのに対して、現在は1.5%になっています。
現在の減税措置は令和3年(2021年)3月31日までとなっているので、不動産購入時期によっては、今後の税率に注意が必要です。
減税措置により税率1000分の15で計算
不動産評価額 | 登録免許税 |
---|---|
500万円 | 75,000円 |
1000万円 | 150,000円 |
2000万円 | 300,000円 |
3000万円 | 450,000円 |
②共有者持分一部移転
項目 | 司法書士報酬額 | 登録免許税 |
---|---|---|
共有者持分一部移転登記 | 25,000円 | 4,900円 |
つづいて、『共有者持分一部移転登記』について。
これはほとんどの方には無い項目だと思います。
わが家の場合は、近隣住民のみなさんと共同で私道を保有することになるため、その持分の移転登記が必要になりました。

そんなのもあるんだなぁくらいの認識で大丈夫かと思います。
③所有権保存
項目 | 司法書士報酬額 | 登録免許税 |
---|---|---|
所有権保存登記 | 25,800円 | 12,700円 |
続いて『所有権保存登記』です。
これは、これまで所有権の登記のない不動産に対して最初に行われる登記です。新築物件の建物などがそれに当たります。

新築物件であればみなさん必要な登記ですね。
登録免許税はこちらも減税措置によって、税額は現在1000分の1.5(0.15%)になっています。(一般住宅の場合)
減税措置の税額で計算(一般住宅は0.15%、長期優良住宅は0.1%)
不動産評価額 | 一般住宅 | 長期優良住宅 |
---|---|---|
1000万円 | 15,000円 | 10,000円 |
1500万円 | 22,500円 | 15,000円 |
2000万円 | 30,000円 | 20,000円 |
3000万円 | 45,000円 | 30,000円 |
減税措置がない場合の税率は1000分の4(0.4%)です。
所有権移転登記よりもかなり税率が低くなっているので、減税措置が無くてもそこまで高額にはなりません。
④&⑤ 抵当権設定
項目 | 司法書士報酬額 | 登録免許税 |
---|---|---|
抵当権設定登記① | 38,600円 | 28,600円 |
抵当権設定登記② | 28,000円 | 3,100円 |
続いて『抵当権設定登記』です。

『抵当権』という言葉は聞き覚えがある、という方も多いのでは?
住宅ローンを借りる方はこの登記が必要になります。
金融機関が不動産を担保にして、返済ができなくなったらその不動産を売って費用を回収できるように抵当権を設定します。
わが家の場合、抵当権設定登記が2本ありますが、これは住宅ローンを二本契約しているからです。
- フラット35(9割)
- 金融機関の提携ローン(1割)
⑦&⑧ 登記事項証明書
続いての項目は『登記事項証明書』の費用です。
ここまでの項目とは違い、登記した内容の証明書発行費用になります。

わが家の場合、なんと12通も。
登記 | 分類 | |
---|---|---|
1 | 所有権移転 | 土地 |
2 | 共有者持分一部移転 | 土地 |
3 | 所有権保存 | 建物 |
4 | 抵当権設定① | 土地・建物 |
5 | 抵当権設定② | 土地・建物 |
6 | 表題登記 | 建物 |
上記の通り、計6通の登記事項書があり、さらに夫婦の共有名義のため、倍の12通と相成りました。
下記に当てはまる方は、1、3、4、6の4通程度で済むと思います。
- 新築物件を購入
- 夫婦どちらかの名義
- 住宅ローン契約は1つ
- 私道などの持分なし
⑨ 表題登記
項目 | 家屋調査士報酬 |
---|---|
表題登記 | 92,500円 |
最後に、家屋調査士に支払う『表題登記』の費用です。
表題登記とは、まだ登記されていない土地や建物について、新規で行う登記のこと。
建物の場合は、「新築」した建物には登記記録がないので、完成時にどのような建物であるか、誰が所有者であるか登記する。これを「建物表題登記」という。建物を新築したら、まず最初に行わなければならない登記で、建物の所在・地番・家屋番号・種類・構造・床面積、所有者の住所・氏名などを登録する。
引用元: SUUMO 表題登記
先ほどの『所有権保存登記』と似ていますが、『表題登記』はあくまで土地・建物の情報を登録するのみとなり、所有権を主張するためには別途『所有権保存登記』が必要になります。
この『表題登記』をしておかないと、のちの所有権保存登記や、抵当権の設定ができないので、建物を新築したら初めに行う登記になります。

この表題登記、がんばれば自分でもできます。
この表題登記にかかわらず、実はほかの登記も法律上は買主個人行うこと自体はなんら問題ないのです。
ただし、多くのハウスメーカーではお抱えの家屋調査士や司法書士がいて、買主による登記NGとしているところも多いようです。
実際のところは、煩雑な手続きになるし、ローンの融資とからんでタイムリーに行わなければないことも多いので、不動産売買の登記はプロに任せるケースがほとんどのようです。
とはいえ、この表題登記だけでも約10万円の節約になるので、売主さんの許可があって、時間と労力をいとわない!という方はチャレンジしてみては?
意外と高額になりがちな住宅購入時の登記費用
ということで、実際のわが家の登記費用内訳を見ながら、どの登記がどんな時に必要なのかをご紹介しました。
1番初めにご紹介した『所有権移転登記』がいちばん費用が高くなるので、新築の場合は土地、中古の場合は土地・家屋の評価額によって、登記費用の総額にかなり差が出てきます。

ここだけでも抑えておくと、登記費用がなんとなく見えてくるのではないかな、と思います。
ここまでをまとめると
【新築物件×住宅ローンの場合】
- 所有権移転登記
- 所有権保存登記
- 抵当権設定登記
- 表題登記登記
主に上記4つの登記が必要。
- 実は登記を買主が行うことは法律上問題ない。
- 時間と手間を惜しまないなら『表題登記』を自分で登記すると約10万円の節約になる
- 司法書士報酬のほかに『登録免許税』がかかり、一部減税措置あり
- 『所有権移転登記』の登録免許税がもっとも高額になる
わが家も新築×住宅ローン。約3000万の建売で登記費用は約50万円。
登記費用ってなに?なににいくらくらいかかるの?
という疑問に、この記事が少しでも役立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました〜!
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