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床の補強がなくてもアップライトピアノは置ける?設置可能な理由と対策まとめ

建売を購入するとき、いつかアップライトピアノを置きたいと思っているご家庭にとって、床の補強がないというのは不安のタネですよね。
きっとそれは
床の補強をしていないとピアノは置けない
補強をせずにピアノを置くと床が抜ける
なんて話をどこかで聞いたことがあるからではないでしょうか。
でも、実際のところはそんなことはありません。
補強がなくてもアップライトピアノを置くことは可能です。
わが家も建売の一戸建で、床の補強はありませんがアップライトを置いています。

ピアノを置いて1年経ちましたが、床が抜けるなんてことはありません。
そこで今回は、床に補強がない場合のピアノの設置についてまとめます。
- 床の補強をしていなくてもアップライトピアノが置ける理由
- 補強がない場合にやっておくといいこと
わが家のように、建売で床の補強がなく、ピアノを置くのが心配という方や、どのくらいの重さなら設置できるのか知りたい方ぜひ参考にしてください。
床の補強がなくてもアップライトを置ける理由と設置時にやっておくべきこと
『床の補強がなくてもアップライトを置ける』
と言われても心配ですよね。
とはいえ、金銭的な事情で注文住宅をあきらめたわが家にとって、アップライトピアノを置くためにお金をかけて床の補強をするという選択肢はありませんでした。
ですが、現在の建築基準法に基づいて作られた建物であれば、補強していなくてもかなりの重量物の設置に耐えられるように作られています。
それでは、具体的な数字で説明していきます。
アップライトピアノの重さと床の積載荷重
床の補強がなくてもアップライトピアノを置ける理由は下記の通り。
- アップライトの重さ
- 床の積載荷重
家庭用のアップライトピアノは250キロほどあり、それを4本の足で支えています。
それに対して床の積載荷重は、建築基準法でその最小値が定められていて、住宅の居室の床は、1㎡あたり180キロの重さに耐えられるように作られています。
アップライトピアノの寸法は、幅150センチ、奥行きは70センチ程度。(参考:【アップライトピアノ】大きさはどのくらいですか? – ヤマハ)
設置面積だけで考えると約1㎡ですが、実際にピアノを置く場合の前後左右のスペースを考慮して、2㎡の床の上に設置すると考えると、360キロの重さに耐えられる計算です。
最小値で360キロですから
アップライトピアノ約250キロに対して2㎡あたりの積載荷重360キロ

ここに大人が座ってピアノを弾いたとしても耐荷重的に問題なし。
上記のことから、現在の建築基準法に基づいた建物であればアップライトピアノを補強なしで設置することは可能だということがお分かりいただけると思います。
冷蔵庫なんかも、同じ場所に置き続ける重量物の1つですよね。
500リットルの冷蔵庫だと、100キロくらいありますがこれも問題ありません。
壁一面の本棚とかも相当な荷重がかかるはずですが大丈夫ですよね。実際のところは床が抜けるなんてそうそうありません。
それでも補強が大切なわけ

ならそもそも補強なんていらないのでは?
というと、決してそうではありません。
なぜなら、積載荷重上は置ける重さであっても、同じ場所に重量物が長期間置かれることで、床のきしみやたわみなどの原因になる場合があるからです。
あくまで、置けるか置けないかで言えば「置ける」ということ。
床の補強はあるに越したことはないと思います。
補強がない場合にしておくべきこと
そのままアップライトピアノを置いても大丈夫だということはわかったけれど、それでも少し不安。…
という方もいると思います。
それはおそらく、ピアノの荷重が4本の足にかかっているからだと思います。
同じ重さでも、棚のように面で受けているのと違い、ピアノは足の部分に荷重が集中しますよね。
そんな時は、床への荷重を分散させる対策をしておくのがおすすめです。
ピアノ用の下敷きマットを敷く
アップライトピアノの足にかかる荷重を分散させる方法として、専用の下敷きを敷く方法があります。

ピアノ専用の下敷きというのが販売されていて、アップライトピアノの形にくり抜いてあって、イスを動かした時にジャマにならないように足元がくぼんでいます。

4本の足で支えている荷重を、面で受けて一点にかかる負担を軽減してくれる商品です。
フローリングにそのまま置くのに抵抗があるという場合も、1枚敷いておくと荷重を分散させる意味でも安心です。

ちなみに、さっきも話題に出した冷蔵庫。あれも下敷きがありますよね。
わが家は冷蔵庫の下にも下敷きを敷いています。
インシュレーターを敷く
あとは、ピアノの足にインシュレーターというものを履かせましょう。

インシュレーターの主な目的は荷重の分散ではありません。
- 不要な共振を防いでいい音を出す
- 防音のため
- 床の保護のため
ですが、面で受けるという意味では、キャスターのまま設置するよりも荷重を分散することができます。

ピアノを設置する時はインシュレーターは必ず履かせてくださいね。
プラスチック製のものや、より防音性の高い素材でできたものなど色々出ているので、お好みで選んでください。
その他の方法
その他には、専用の下敷きでなくても、代わりにベニヤ板を敷くのも同様の効果があります。
ただし、板そのままを置くだけだと、イスの出し入れと干渉したり、ペダルを踏む際に段差ができる可能性があるので注意が必要です。
また、荷重を分散させるという意味では、下敷きやベニヤ板を敷くよりも効果は少ないですが、わが家では設置している部屋全面にカーペットを敷いています。

わが家はオールフローリングなので、足元の冷えを防ぐのと、ピアノの防音のためにカーペットを敷きましたが、ピアノの荷重分散にも多少貢献していると思います。
床の補強がなくてもアップライトを置けるし対策も可能
床の補強がないところにアップライトピアノの設置が可能な理由と、簡単にできる荷重の分散方法についてまとめました。
ピアノに限らず、トレーニング器具などの重量物を置きたいという場合にも、設置の目安になりますね。
長期間同じ場所に置き続ける場合は、範囲内の重さであってもできる対策を講じておくと安心ではないかと思います。
まとめると
- 補強はなくてもアップライトピアノをおくことは可能性
- 置けるけれど床の補強が可能ならしておいた方が良い
- 補強がない場合は面で受けて荷重を分散させる工夫をすると良い

私と同じようにお悩みの方の参考になれば幸いです。